※記事中の組織名、拠点名、部署名などは記事公開当時のものです。
ある日、日本気象協会様から「社内報で“テニスサークルおんどとり”の紹介記事を書くのですが、その記事内で貴社のおんどとりの写真を使っても良いですか?」というメールが届きました。
はて、“テニスサークルおんどとり”???
おんどとりといえば弊社のデータロガー製品の愛称です。これは詳細を確認せねばなるまい!ということで早速取材に行ってきました。
気象のプロがサークル名におんどとりという名前を選んだ理由や、弊社との不思議な縁をご紹介いたします。
日付 | 2025年7月 |
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訪問先 | 一般財団法人日本気象協会様 |
一般財団法人日本気象協会様は、1950年に誕生し今年で75周年を迎える、その名の通り、気象のプロフェッショナル集団です。
天気予報専門メディアの「tenki.jp」を運営し、またテレビの天気予報では日本気象協会の気象予報士が活躍されています。
業界で唯一、観測~解析~システム構築~予測コンサルティングまでのワンストップサービスを提供できる会社として、気象情報提供会社の枠を超えたビジネスをグローバルに展開されています。
今回は、おんどとりと言っても、テニスサークルの“おんどとり”について、日本気象協会 防災・気象DX本部の金原(きんぱら)様にお話を伺って参りました。
金原様は“テニスサークルおんどとり”の創部メンバーの一人で、チームの部長もされています。
取材をご快諾くださり感謝申し上げます。
早速ですが、日本気象協会様についてご紹介ください。
金原様
tenki.jpという天気予報専門メディアや、テレビに気象予報士が出演しているところが一般の方とのタッチポイントですが、実はそれは限られたほんの一部でして、それ以外のビジネスとしまして、防災事業、気象データを使った需要予測業務など様々なものがあります。
村山
需要予測業務とは、小売店向けに「今日は暑いからアイスクリームがよく売れる」とか、「冷やし中華を多めに生産した方がいい」とか、そのようなアドバイスをすることですか?
金原様
はい、そういったものになります。食品の需要を予測することで食品ロスにも繋がりますし、在庫管理に使っていただいたりもしています。
それ以外にも風力発電の環境アセスメントや、環境関連の事業も行っております。
そんな中で私が所属しておりますのが、防災事業部 防災事業課 水防グループです。
村山
水防とは具体的にどのようなことをされているんですか?
金原様
水防という言葉が一般的ではないですが、川が氾濫するなどして水が溢れたときの災害を防ごうとすることです。
私は気象レーダー(雨雲レーダー)を主に担当しています。なので気象レーダーをよりよく見てもらいたいということと、それを使って何ができるかの2つを主に担当しています。
要は、防災です。災害を起こさないために気象データからその対策を考えています。
ゲリラ豪雨が迫ってきている時に、皆さんにいち早くその状況に気づいてもらい、早ければ早いほど危険を回避するために行動する時間が増えるので、そのような時間を増やし、最終的には人が亡くなることがゼロになるところを目指しています。
見晴らしが素晴らしい高層階のオフィスですが、雲など気象の状態を見やすいという視点からこのような場所にオフィスを構えているのですか?
金原様
はい、気象の会社なので、空や街が見渡せる場所で仕事をしようといったマインドです。
すごい雨が降ってきた時とか、雷がピカピカ光っているような時には、窓に自然と人が集まってきます。雨上がりで虹がかかっていると多くの人がスマホを構えて、そうやって撮った写真をtenki.jpで紹介することもあります。虹ができるメカニズムを知ってはいても、実際虹を見るとやっぱりワクワクします。なんかいいことあるんじゃないかなって思いますね。
貴社には“おんどとり”というテニスサークルがあるとお聞きしました。サークルについてご紹介ください。
金原様
設立したのが2016年頃で、私と年齢の近い職員で話しているうちに、「テニスやりましょう」と盛り上がって自然発生的にメンバーが集まりました。それを何回か繰り返しているうちに大所帯になったというところです。
現状、スケジュールを連絡しているメンバーが25名程度いますが、テニスコートに集まるのは毎回8~10名くらいです。みんな忙しいので、回によっては4~5名になったり。テニスが終わったらそのまま帰る人もいれば、その後飲みに行きましょうということもあります。
基本的にナイターで、都内のコートを借りて仕事が終わった後に活動をしています。都営のコートは抽選なんですが、コートが取れた時にメンバーに連絡するという形です。
なぜテニスサークルの名前を“おんどとり”にしようと思われたんですか?
金原様
社内サークルっていくつかあるんですが、その中でフットサルサークルが先にあって、その名前がアスマンFCって言いまして、
アスマン(※)までいかないけど気象っぽい要素の名前を付けようかなと思ったんです。 結構前の話なので、厳密なやり取りは覚えていないんですけど、柔らかい印象の名前にしたいなというのもありました。
元々グループとして活動しているという感じではなく、なんとなく仲良くやってるみたいな感じでした。テニスがやりたい、体を動かしたい、という興味が一致する人達がふわふわと集まって。あそこの部署にテニス好きな人がいるらしい。じゃあ呼ぼう!みたいな。そういう本当にゆるい感じで、敷居を高くしてガチです!という感じにしないように。
サークルのコンセプトから、「柔らかい感じで、ひらがなが良いな」みたいなやり取りがあって、温度や湿度が測れる物つながりということで、おんどとり!ってなりました。
学生時代に自分が使っていたっていうのが大きいんですけど、おんどとりは使いやすいっていうか、操作が比較的直感的にいくっていうのがその当時の印象です。
サークルもあまりガツガツしないでおこうとか敷居を高くしない、というのを目指してたので、おんどとりと同じように、とっかかりやすさっていうか、そういうところを目指していこうかなっていうところから、ふわっとした考え方です。
村山
私共のおんどとりを実際に使われた時の、使いやすく敷居が高くない、という印象からサークル名を“おんどとり”と命名されたということですね。とても嬉しいです。
※アスマン(アスマン通風乾湿計)とは
気温と湿度を測る温湿度計の一種で、比較的正確な温度と湿度を測ることができて、気象の現場ではおなじみのものです。
学生時代にはどのような用途でおんどとりを使われていたんですか?
金原様
日本気象協会って、社名に気象が入っているような会社なので、大学とかも気象とか雨とかそういうことをやっている研究室出身の方が多いです。私も学生時代は外で気象の観測や雨の観測をしていたのですが、ラジオゾンデといって気温とか風とか気圧を測る測定器を風船にぶら下げて空に上げる機械があって、それを上げる直前に最終チェックするときに使っていました。
校正とまではいかないんですが、ゾンデの温度湿度測定器が正しく動作しているかを確認するためです。
外で観測するときは荷物が多くなりがちなので、そんな中で、おんどとりはコンパクトで、非常に信頼できるというか、それで選ばれて使われてきたかなと思っています。
私がやっていた観測は雨がターゲットでしたが、強い雨がやってくるとなると、一番雨が強いタイミングで風船を上げたいので準備がタイトでした。特にゾンデがちゃんと動くかどうか、データが測れているかがポイントでした。タッパーに測定器が入っていて、それとおんどとりが表示する値を比較して「合ってますね」というのを確認するくらいの簡単なやり方でしたが、もしそこでつまると、ゾンデを一から再起動というところからやり直さないといけないので、頼むからオッケー出てくれみたいな感じで、祈るまではいかないですけど、頼むよ、みたいな感じでおんどとりを見つめていました。
それで覚えていたというのがあります。 映像としての記憶が結構強く残っています。
今ならば時代的に・・・ですが、雨が降るとなれば、夜中でも一番強いタイミングで風船を上げるってなっていたので。「雨が降りそうだよ!」って言って夜中に叩き起こされて、急いでゾンデをセットして上げていたので色々な意味でよく覚えてます。
村山
気象の会社でいらっしゃるので“アスマン”は理解できるんですが、そこで、「じゃ私たちのサークルは“おんどとり”にしよう」って名前が出てきてくれたことがとても嬉しいです。
私たちにはアメンボ(RF-3)という製品があったんですが、このアメンボは20年ほど前に貴社の長野支店の方からのご相談をきっかけにして開発された製品です。
雨量の観測に特化したデータロガーで、パルス出力型の転倒ます型雨量計と接続して雨量を記録する製品でした。
終売から10年以上経った今でも、梅雨時期になるとアメンボを買えないか?というお問い合わせをいただくことがあります。
ご提案くださった方はおんどとりのことをとてもお好きだったそうで、ご自身が退職される際には弊社にご挨拶にも来てくださったそうです。
金原様
私はその方と一緒に仕事をしたことがありますが、私の印象としてもとても義理堅い方だなという記憶です。
貴社とのご縁を感じるエピソードですね。
村山
ご縁といえば、私は長野県から車で来たのですが、中央自動車道が工事渋滞でずっとノロノロの状態だったんですが、なんと渋滞中に私の目の前を走っていた車には貴社の社名が入っていました。
あれ、どこかで見たことがある社名ロゴだなって(笑)
JWA(Japan Weather Association)って書いてありました。きっとこれもご縁ですね。
取材後、“テニスサークルおんどとり”の練習に私も参加させていただきました。
都営のコートで平日の夜2時間の練習で、参加者全員が和気あいあいとテニスを楽しんでいました。
ゲストの我々にも、皆さんが「ナイスボール」と声をかけてくださり、サークルのコンセプトの通り、柔らかく、仲良く、心地よいチームだなと感じました。
“テニスサークルおんどとり”の皆様、この度は取材へのご協力、またテニスの仲間に入れてくださりありがとうございました。
一般財団法人日本気象協会様
一般財団法人日本気象協会様Website