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ペルーのサーマルクッカープロジェクト(米ジョンズ・ホプキンス大学)

※記事中の組織名、拠点名、部署名などは記事公開当時のものです。

2019年11月現在、ペルーの人たちを健康被害から救うプロジェクトが進行中です。私たちのおんどとりが、そのプロジェクトで使われています。

期間 2019年9月~2020年2月
場所 プーノ(ペルー)

南米ペルーに、プーノという地方があります。
インカ文明発祥の地・チチカカ湖に面し、土地の70%が標高3,800mを超えるアンデスの山々で占められています。

プーノの家庭では、ラマのフン等を燃料に日々の食事のための調理を行っています。
リサイクルによるバイオマス燃料の使用 ―「自然に根差した暮らし」「環境に優しそう」― そんな印象を受ける方も多いのではないでしょうか?

実際には、バイオマス燃料が燃焼する際に発生する一酸化炭素や二酸化窒素などが家屋内の大気を汚染し、調理に携わる女性や子供たちの健康を害しているのです。

米国ジョンズ・ホプキンス大学の研究チームは、この健康問題を解決するプロジェクトに取り組んでいます。チームはバイオマス燃料に代わる調理法としてLPガスと保温調理器の組み合わせを提案し、現地プーノで実効性を検証中です。

LPガスはバイオマス燃料に比べて格段にクリーンですが、高価な燃料です。
そこで、調理の初めだけLPガスのストーブで鍋を加熱し、充分に熱くなったら鍋を火から下ろして保温性の高いバッグ(Wonderbag)に移し替えます。
この保温調理法により、追加の加熱をしなくても鍋の温度が数時間一定以上に保たれ、具材に熱を通すことができるのです。

この保温バッグ内の温度を監視・記録するために、ティアンドデイの温度データロガー ”TR41” が使われています。
TR41はBluetoothに対応しているので、スマートフォンかタブレットさえあれば、保温バッグを開閉せずに中の温度をモニタリングしたり、ロガーが記録したデータを収集して保存したりできます。Wi-Fi環境やPCなどの他の機器を必要としないTR41は、プーノの高地で保温調理の効果を測定するのに最適でした。

プーノでのフィールドワークは、2020年の2月まで続く予定です。
新しい情報がありましたら、このブログでもお伝えしてまいります。

ライタープロフィール

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おんどとりイズム ライター。T&DではCX推進部に所属。趣味はウクレレ。