※記事中の組織名、拠点名、部署名などは記事公開当時のものです。
長野県の中央に位置する諏訪湖は、面積約13平方キロメートルの信州で一番大きな湖だ。周辺の工業、観光、農業などで多方面に利用される重要な水域で、地域の人々の水環境に対する関心も高い。
その諏訪湖の真ん中で、水質観測のデータをモニタリングし続けている「おんどとり」があるのだという。
どのような状態で測定しているのか興味を持った私たちは、諏訪湖の水質調査を実施しているプロジェクトへの取材を申し込んだ。
日付 | 2023年12月19日 |
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訪問先 | 長野県諏訪市 |
使用機器 | RTR500BM、RTR505BL |
使用目的 | 諏訪湖の環境モニタリング |
「諏訪湖水質観測プロジェクト」は、産学官が連携して諏訪湖の水質をリアルタイムに観測し、環境保全に貢献する取り組みだ。IoTを活用して諏訪湖の水質を可視化し、継続的なデータ収集と解析により将来の環境予測につなげることを目指している。
プロジェクトでは、諏訪湖に設置された2台の水質観測装置が定点観測を続けており、その観測データのロギングに「おんどとり」が使用されている。
その設置状況の取材を希望したところ、冬季の湖面凍結に備えた観測装置の回収作業に合わせてインタビューをさせていただけることになった。
12月の良く晴れた日の早朝、諏訪湖のほとりにプロジェクト関係者の皆様が集まり、湖の2か所に設置された観測装置を2艘のボートに分乗して1機ずつ回収していく。
そのうちの1艘に同乗させていただき、装置の製作を行った株式会社 MOLE’S ACT(モールズアクト)の増澤 久臣 氏と、プロジェクトの代表である信州大学 理学部 湖沼高地教育研究センター 諏訪臨湖実験所の宮原 裕一 教授にお話を伺った。
諏訪湖の水質モニタリングはいつ、どのようにして始まったのですか?
増澤氏
モニタリングそのものは、2018年にスタートしました。
プロジェクトは2017年に始動したのですが、その前年に諏訪湖でワカサギの大量死があって。その原因が湖水の貧酸素状態じゃないか?という話が出ていたんですね。それを聞いて、私たち(モールズアクト)が以前からやっていたIoTで何か地元に貢献できないか、と考えたんです。「諏訪湖のリアルタイムの観測が必要なんじゃないか」というお話を諏訪市に持っていって、そこから信州大学の宮原先生をご紹介いただいて始まりました。
――リアルタイムモニタリングのアイディアは既にお持ちの状態でお話を持ち掛けられたんですね。
増澤氏
うちの会社は金型がメインなんですけど、もともと別会社として植物工場事業も営んでいました。そこでは温度、湿度、CO2と画像を遠隔からモニタリングすることが必要で、ただそれら全てをカバーするシステムをセットで導入しようとすると、数百万円という初期費用がかかるわけです。
調べるとデジタルで格安なセンサはいろいろあるけれど、みんな仕様も別々でデータを管理するのも大変で。自分たちの手でまとめてできないかな、ということからラズパイ(Raspberry Pi)であるとか、Arduinoのようなマイコンボードを使ったモニタリングシステムを立ち上げていました。なので、IoTの実績というのはありました。
それで、諏訪湖の水のことはわからないけれど自分たちのIoT技術を使って何かできないか? という想いから水質観測装置の製作に取り掛かったんですけど、最初は何もかもわからなくて、試行錯誤を重ねた上でこの1号機を作ったんです。浮体の構造は、クーラーボックスやプラスチックパレットなど、ホームセンターで調達可能なもので作りました。
1号機の設置場所に到着。測定装置を固定しているアンカーとブイを外して回収し、1号機を湖岸まで曳航していく作業を進めながら装置についてお話を伺う。
――毎年こうやって回収されているんですか?
宮原教授
毎年寒さが厳しくなる前に回収して、暖かくなったらまた設置して。設置は3月半ばくらいですね。
氷が張らなければ放っておいてもいいんですけど、凍るといろいろな力がかかって流されたり、ひっくり返ったりする危険性があるので回収します。
こちらの1号機では、何を測っているのですか?
増澤氏
溶存酸素と水温、濁度ですね。画像を撮影するためのカメラもついています。
1号機の水温は熱電対タイプのセンサで測っています。防水で良いのがなかなかなくて、自分たちで作りました。
あと、風量を測るセンサがついていまして、これはハウスメーカーなどが室内の空気の流れを見るために使われるものですが、風速や風向とは違って風の流れる様子が色で見られる。風の見える化ができるということで、空気の流れのモニタリングのためにつけています。
――風と水質って関係しているんですか?
宮原教授
はい、関係しています。どっちから吹いてくるかと、どれくらい風が強いかが大事な要素です。
今のセンサでは風向はわかりませんが、強く吹いたかどうかはわかる。水の動きと風が関係していて、強い風が吹くと波が立ってよく水が混ざります。逆に風が弱いと上の方の水が温かくて下が冷たい、という構造になったりします。そのように水の上下で水温の差が大きくなったときに、何が原因で変わったのかということを解析する上で、風は重要な識別情報です。
ちなみにここ(1号機設置場所)の水深は約5.5m、諏訪湖で一番深い所です。それでも強い風が吹くと深い所の水温が変わりますね。
水温と溶存酸素は、水面下0.5m、3.0m、5.0mの深さでそれぞれ測定しているとのことだ。
――測定しているパラメータは、水温、濁度、風、それと溶存酸素ですか。溶存酸素とは何ですか?
宮原教授
水の中に含まれている酸素量のことです。溶存酸素はそれ自体が生き物にとってすごく大事な要素です。過去に起きたワカサギの大量死や最近の漁獲量の減少などにもつながってくると考えられるので…。特に湖の深い所で酸素が少なくなりがちなのでその過程を見たり、その少ない状態が解消される状況を確認したりするのが生き物のことを考える上では大切になります。
――濁度とは何でしょう?水の透明度とは違うのですか。
宮原教授
透明度は水中に円板を入れて人の目で見ないといけないので、現場に行かないと測れないんです。水の濁り具合を示す濁度を代わりの指標として使えば、センサで測れるし連続的にどう変化しているのかがわかります。
私たちも2週間ごとに舟を出して実測しているのですが、その日のデータが取れても他の13日がどうなっているかは当然わからない。
生き物のことを考えると2週間ごとだと長すぎて、もっと短いスパンで見ないと何が起こっているのか追いきれない。連続で見ていないと、例えば今プランクトンが増えだしているのか減りだしているのか見逃しちゃうわけです。それを毎日ではなく1時間という単位でデータを見ると、昼と夜との違いなどもわかります。連続データというのは、つなげた時にいろいろなことが明らかになるという意味で魅力的ですね。
諏訪湖の水質はどのように変化してきているのですか?
宮原教授
一番の水質の変化は、下水処理場ができて、それまで諏訪湖に直接流れ込んでいた家庭や会社からの排水が入らなくなったことによります。
最初に下水道ができたのが1979年なんです。それが普及してほぼ全部つながったのは2000年ぐらいの話。徐々に徐々に水質は改善していって、目に見えて諏訪湖の水が綺麗になってきたのは2000年ぐらいだと言われてます。
私が信州大学に来たのは2001年で、その前のあまり水質が良くない状態を実際に見てきたわけではないんですけど、それ以降も変化はあります。
私が諏訪湖に来てから違うのは、水辺にヒシという水草が生い茂るようになったことですね。2001年当時はほとんどなかったんだけど、今は諏訪湖の面積の一割くらいを覆うようになってきていて、そういう違いはありますね。
生き物同士の関連性で考えると、水草が生えている所に生息しやすい生き物もいるので、多様な生物が住める環境になってきたのかなと思いますけれど。
一方で、最近ではワカサギが獲れなくなってきたという話もありますし、そういったことの原因を知りたいと考えています。
湖岸に戻り、待機していた学生さんたちに1号機を託して私たちを乗せたボートは2号機の回収へと向かう。
改良された2号機には、各種センサからの電圧信号を測定するおんどとりのRTR505BLが複数台と、そのデータをモバイル回線を通じてティアンドデイのクラウドサービス「おんどとり Web Storage」に送信する収集機のRTR500BMが搭載されている。
2号機でおんどとりを採用された理由はなんですか?
増澤氏
1号機のボックスの中には、ソーラーパネルで充電可能な20アンペアのバッテリーが1個入っています。そのバッテリーの仕様を元に装置の設計をしたのですが、測定項目も多いのでもっと消費電流が抑えられる方法を考えたくて。
それで2号機を製作するにあたって、電池で動作して、センサからの電圧アナログ信号が測定可能な、ティアンドデイさんのおんどとりを使ってみようということになったんです。
そのおんどとりを屋外でどうやって動かすのかという部分について、環境技術センターの森村さんに相談をしたところ、環境測定や電圧信号のロギングの部分についていろいろ教えていただいて、2号機の製作にあたってとても参考になりました。
(ここでお話に出た環境技術センターの森村氏とおんどとりとの関わりについては、こちらの記事をご参照ください。)
――1号機で課題となった部分をおんどとりで解決できたのでしょうか?
増澤氏
そうですね、1号機のボックスの中にはマイコンがいっぱい入っていて、センサ1つにつきマイコンが1つ付いている状態です。例えばセンサが故障して1系統がダメになったら、それを交換する必要が出てきます。ところがセンサやマイコンというものはどんどん新しいものが出てきて変わっていってしまうので、同じ部品を入手しようと思っても難しい。部品の仕様が変わればそれを動かすプログラムも変えなければいけなくて、開発にかかる手間がバカにならないんです。
それなら何もかも自分たちでイチから作るんじゃなくて、市販の物の中からできるだけ安価で使いやすいものを利用しようということになって、それでおんどとりを使用することにしました。
プロジェクトのモニタリングデータを集約するのはMCC(三井共同建設コンサルタント 社会基盤システム事業部)さんでクラウドを運用していただいているんですけど、1号機のデータをそこに送るのは、ラズパイなどのマイコンボードを使って自分たちでやっていました。
ところがティアンドデイさんの機器を使うと、無料のクラウド(おんどとり Web Storage)が提供されていて、そちらに簡単にデータを送ることができる。そしてその無料クラウドのデータをAPIで自分たちのクラウドに取得できるので大変便利です。おんどとりの電池は長持ちしますが、Web Storageを見ていれば子機の電池消耗も確認できますし。
あと、とにかく全体の消費電力を抑えたいので、ティアンドデイさんの電圧ロガーについているプレヒート機能(測定時にのみセンサに電源を入れることで電池や電力の消費を低減する機能)も有効に使わせていただいてます。
それから先ほども言ったように1号機の水温センサは自分たちで作ったのですが、自作のセンサでは信頼性を確保することが難しくて。宮原先生がお持ちのセンサと比較しながら検証してはいたんですけど…ティアンドデイさんのPt100(白金測温抵抗体)センサなら防水加工もできるし、RTR505BLに接続できるし、ちょっと高いけどやってみよう!って(笑)それもおんどとりを採用した理由の1つです。
1号機は私たちが製作しましたが、2号機は信州大学さんがクラウドファンディングで募った資金で作られました。宮原先生たちのおかげで目標額も達成して、おんどとりとPtセンサを使った装置が実現したわけです。
2号機の設置場所に到着、回収作業に入る。
――2号機のおんどとりで測定しているデータは、先ほどの1号機と同じですか?
宮原教授
湖心の方で測定している2号機では、1号機とは違うセンサーもついています。
プランクトンの量を知るために、クロロフィルのセンサをティアンドデイさんの電圧ロガーにつけて測ってるんですね。プランクトンが増えたか減ったかっていうのはクロロフィルの量からわかるようになっています。
ただ、どういう種類のプランクトンが増えたかっていうのは、やっぱり画像で見るのがいいんじゃないかと思ってます。人の目で見ると、今日はちょっと何か浮いてるよねとか、浮いてるものもツブツブなのか細長いのかっていうことが生き物の違いとしてわかるんですけど、それを現場に行かずにして見られると楽しい…楽しいっていうか、いろんなことがわかっていいなと。だから湖面の、そんなに広い範囲じゃなくて、水の表面に浮いてるものが認識できるぐらいの写真が撮れると嬉しいんですけどね。
それを狙って装置にカメラもつけたんですけど、鳥が乗っかるか何かで下向いちゃって。戻してもすぐ下げられちゃうんですよ(笑)
増澤氏
なんだかんだ言って、画像のデータには凄い量の情報が入っているんですよね。
水面の画像を先生方が見れば、これからアオコが増えそうか減りそうかとかがわかる。それと測定している他の項目と照らし合わせながらデータとして蓄積していきたいんです。
将来的には、集めたデータとAIを使ってアオコや藻の発生予測とか、さらに進んで諏訪湖の水質予報、環境予報のようなことができることを目指しています。
2号機製作のためにクラウドファンディングをされたとのことでしたが、宮原教授の発案だったのですか?
宮原教授
発案というかね、理学部でクラウドファンディングをやるという話になったときに、何かやるならこれしかないって思いまして。ちょうど観測装置も新しく作ろうっていう話もしていたので、やりましょうって言ったんですね。
ただ目標額がありますから、それを超えるためにWebをはじめとしたいろいろな媒体に情報を出し続けたりして。ラジオにも出演したりしましたね。その甲斐あってか、お陰様で目標額は達成しました。
増澤氏
「すわこウォッチ」という名前もつきましたね。
2号機には「すわこウォッチ」という銘板が貼られている。
宮原教授
どうせなら応募してもらった人の中から、何か固い名前じゃなくて柔らかい愛称をつけてもらった方がいいんじゃないか、という話がありまして。愛称も一緒に募集しましょうってことで、いわゆる命名権を出してもらいました。
クラウドファンディングをやると報告や返礼もするんですけど…。一番困ったのが、そこ(湖畔の建物を指しながら)の諏訪臨湖実験所で諏訪の花火大会をご覧いただくっていうのを返礼品にしたのに、コロナで花火大会が何年も中止になっちゃって…ようやく今年、花火大会が開催されたのでお返しすることができました。
諏訪湖祭湖上花火大会は、昭和24年から続く夏の諏訪の風物詩だ。毎年8月15日に開催され、見物に約50万人が訪れる全国でも有数の規模の花火大会である。
諏訪湖臨湖実験所の立地は、花火の打ち上げ場所にほど近い。そこから何万発もの花火が上がる様を見るのは圧巻だろう。
モニタリング中にトラブルはありましたか?
増澤氏
1号機は重心が高くて水の抵抗を受けやすい形状なので、舟で引っ張って運んでいるときにひっくり返ってしまったことがあります。幸い中の機器には問題なかったんですが、2号機のすわこウォッチでは浮体装置の重心を下げ、下部の形状も水が流れやすいものに変更しました。
おんどとり関係だと、Ptセンサが断線して交換したことがあります。原因はちょっとわからないですが、自然環境が相手なのでいろんなことが起こり得ますから…台風の影響で流木が流れてきたり、諏訪湖には1メートルを超える大きさのコイとかもいますし、何があってもおかしくない。
そんな中でも一番怖いのは雷ですね。私たちの観測装置は諏訪湖の真ん中の避雷針みたいになっているので。たぶん雷は落ちてるんじゃないかと思うんですけど、今のところ問題なく動いているんですよね。
実際にモニタリングで運用していただいて、おんどとりに対する要望は何かありますか?
増澤氏
ティアンドデイさんのこのシリーズ(RTR500Bシリーズ)になって、スマートフォンからいろいろ設定が可能なアプリができて、すごく便利なんです。
ただ、Windowsベースだとデータを遠隔から見ることはできても、相互通信して操作したり設定を変えたりすることはできないですよね。それができるようになると、とてもありがたいです。
というのも、ずっと計測しているとロガーから送られてくるデータの時刻がズレてきますよね。おんどとり Web Storageのデータを、APIで公開用のクラウドに取り込むときに時刻で連携させているんですけど、時刻が狂うとデータが飛んじゃうときがあるんですよ。取り込む側のプログラムでやりようもあると思うんですが、今はデータがダブったり飛んだりすることを防ぐために、ロガーの記録時間を調整しています。それを記録間隔と送信間隔の設定なども含めて、私が代表してスマートフォンからやってるんですけど、例えば信州大学のみなさんが設定するにあたってはアプリじゃなくてWindows PCからできたらより便利だと思います。
――遠隔から設定できる便利さは私たちも承知していまして、現在おんどとり Web Storageにログインしたブラウザ画面からも、RTR500Bシリーズの各種設定変更が可能になる構想を進めています。
増澤氏
あと、ティアンドデイさんの電圧ロガーはいろいろなセンサと組み合わせて使いやすいし、設置や増設が手軽にできてとても良いんですけど、同じシステムで画像も送れるようになるといいですね。先ほども話が出た、水面の画像をモニタリングするためなのですが。
今はラズパイ1個で画像のデータ処理をしているんですけど、ゲートウェイも使って送信していて、それも電力を食う。とにかく装置をコンパクトにしたくて…データを扱う系統が増えればサイズも、重量も、消費電力も増えるので、できるだけ一本化したいんです。
そんなに綺麗な画像じゃなくていいので、SIMカードを使ったモバイルの親機から簡単に送れるといいなと思います。
――やはりデータの集約というのはIoTをやる上で重要なテーマですね。私たちもいろいろ考える必要がありそうです。
今後の諏訪湖水質観測プロジェクトにおいて、IoTはどんなことを担っていくのでしょう?
増澤氏
諏訪地方の人にとってはそこに当たり前のように諏訪湖があるんですけれど、こういった活動をベースとして、例えば学生さんが中心になって、持続可能性といったことも関連するような形で、若い世代にも関心を持ってもらえるようになりたいです。
IoTっていうのはこれからどんどん、どうしても必要なもの、あって当然のものになっていくと思います。そういった中で、私たちと先生たちとで、諏訪湖の観測を続ける。今は2か所でデータを取っていますけど、将来的にはもっとたくさんのデータを取っていって、天気も含めた環境予報が諏訪湖でできたらいいですね。
それにはやはり、今どんな状態なのか比較をしていかなきゃいけません。
今は集めたデータを人間が分析しなきゃいけないんですけど、分析することによって予報など将来の活用につながる。
つながっていくその前の、データを取って、そのデータを自動的にためていくという源(みなもと)の部分ですね。何をどう集めよう、どうやって見よう、という一番の大本のところをIoTでやらせてもらっています。
人が既にやってることを私達がやってもビジネスとしての発展がないので、誰もやってないところをいかに固めていくかという話でもあるんですけれど。私たちのメイン業務の金型も、他社ではできない金型や、金属の固体接合技術のような人がやってないものに取り組んでいます。
そういう中で諏訪湖の中のフィールドっていうのはなかなか他に類がないですから。もう諏訪湖の真ん中でできてれば、どこに持っていっても使って大丈夫じゃないかって、そんなふうに思ってます(笑)
その実績を見てもらって、皆さんにもぜひ私たちのモニタリングやIoTの技術を使っていただきたいですね。
――本日はお忙しい中、ありがとうございました。
増澤氏
今日来ていただいて、たまにはこういう所でインタビューやるのも人間として面白いって思いました。こういう出会いも楽しいですね。
過酷な環境で使用される「おんどとり」。
電池での動作に、無料のクラウド、API連携。設置や増設が手軽なことや、アプリの便利さ…ティアンドデイの製品を使っていただける理由というものを、いつになく強く感じた取材だった。
長野県に本社のある私たちの機器が、諏訪湖の環境保全という目標に寄与できることを光栄に思う。
この度のインタビューにご協力いただいた宮原裕一教授と増澤久臣氏、そして信州大学のスタッフの皆様に深く感謝申し上げます。今後も、皆様の研究活動を「おんどとり」でサポートしてまいります。